ティム・ブレイク caldea music II


ESOTERIC RECORDINGSによる、ティム・ブレイクのソロ作品群のリマスター再発はこれで最後となります。今作は2002年にリリースされたアルバムで、フランスとスペインの国境にまたがる高原の小国アンドラにあるスパ施設カルデアに委託されたアンビエントなヒーリングミュージック。

Neuronium / caldea music
Neuronium / caldea music(2000)
タイトルに2とついているのは、1にあたる作品が2000年にリリースされているため。スペインのエレクトロニクスミュージックの大御所ニューロニウム NeuroniumのCALDEA MUSICがそれ。もともとタンジェリンなどに通じる瞑想的でスペーシーな作風のバンドですので、ブレイク共々、コンセプトに合致しています。アンドラを挟む2つの国、スペイン、フランスのシンセサイザーミュージックの適任者にカルデアのテーマミュージックを依頼したということですね。2作品とも、当時はスペインのSynergy Recordsからリリースされました。しかしすぐに廃盤となり入手困難でした。
caldea music II オリジナル盤
Synergy Records SRCD 55303(2002)

依頼されるまでは、カルデアのことを知らなかったそうですが、実際に現地に赴きスパを体験することで、施設のもたらす効果に大変感銘したとのこと。その上で作品が制作されたそうです。このようなコンセプトのため、ブレイクの他作品に比べアンビエントな要素が強く、瞑想的な淡々とした曲調が多いですが、S.ヒレッジバンドのギタリスト、クリスチャン・ブーレがグリッサンドギターで、他バグパイプ&フルート奏者の参加により音色は従来通り多彩。耳あたり良い心地よいサウンドで満たされています。当然デジタル機材も使用しているのですが、クレジットにはあえてEMSシンセと記載するのは、こだわりですね。
オープニングはアルバムのテーマ曲という感じのナンバー Caldea。朗々としたテーマをシンフォニックに盛り上げます。
2曲目Floating、軽やかなシークエンスと乱舞する電子音が流れる中、ロングトーンのグリッサンドギター、シンセソロがゆったり演奏されるヒーリング然としたもの。
ハイライトは6曲目Jacuzzi Surfing、シュルツェさながらの反復シンセが突き進む中、ブレイク特有のファズギタートーンのシンセソロが続きます。終曲は幽玄なフルートの調べにより、オープニング曲のテーマが繰り返されます。ドラムスが入りミドルテンポで雄大なテーマが伸びやかなシンセソロで唄われます。

  • 8月には初期2枚が国内盤発売 →発売日9月6日に変更
  • なお今回のブレイク作品リマスター群の初期の2作品「クリスタル・マシーン」「ニュー・イェルサレム」がワサビレコードより8/23国内盤リリースされます。紙ジャケ、BlueSpecCD、2枚同時購入で特製8cmCD「永遠の合成」が特典。<8/27update 発売は9/6に延期されました) 詳細はこちらhttp://www.airmailrecordings.com/wasabi/wsbac058_9.html

    「永遠の合成」Synthese Intemporelleは「クリスタル・マシーン」のB面に収録されているトラックですが、アルバムが78年にスペインでリリースされた際、スペインでシングルカットされ、EPの両面に分けられました。このシングルバージョンは今回のリマスター「クリスタル・マシーン」にボーナストラックとして収録されていますので、よほどのコレクターでない限りこの特典は重要ではないですね。
    Tim Blake Wasabi Records Flyer