ATOMHENGE 状況

 ATOMHENGE からの再発リリース ALIEN4、SONIC ATTACK はすでにメーカーから出荷されています。後者はアルバム+ボーナストラックCDの2枚組。シングルリリースのトラックの他、ロックフィールド・スタジオでの初期デモなどが含まれています。続々とリリースの続く ATOMHENGE ですが、関連情報を。
 1年ほど前の情報になりますが、昨年のイギリスの RECORD COLLECTOR 3月号はホークス特集でした。昨年の夏に40周年を迎えるホークスと ATOMHENGE レーベルの過去作品リリース記念で組まれた企画です。
 その中に ESOTERIC RECORDINGS のマネージャー、マーク・パウエル氏へのインタビュー記事が掲載されていました。ホークスの過去作品のリリース権獲得についての経緯や「絶対絶命」リリースの示唆が興味深いので紹介します。
 長らくホークスのマネージャー(1997年まで)だったダグ・スミスが、過去作品のレコーディングに参加したメンバー達に再リリースについての交渉を続けていたこと。再発承諾とそれに伴う印税交渉、またパウエルはそれらの版権を保有しているレーベルとの交渉を続け、2008年7月にすべての交渉を成立させたとのことです。
rc_20903.jpg
 確保したマルチトラックマスターテープは約140本にも及ぶそうです。アルバム本編以外にアウトテイクスも含まれている。それらをすかさずマルチトラックのまま、デジタル化したそうです。磁気テープの酸化はマスターの音質そのものを劣化させるので、ハードディスクに移す作業を優先し、数ヶ月かけてデジタル化したそうです。
 過去 VIRGIN からリリースされた CHARISMA 期のアルバムCDは、マスターから1度コピーされた子マスターテープから作られたもので、音質はあまり良くない。今回のリリースは正真正銘のマスターからの制作ということです。
 EMIが版権を保有している UA 期の音源に関しても、交渉中とのこと。「絶対絶命」のマスターがなくなっているという噂があるがまったくのデマで、マスターは見たことがあると語っています。ただしインタビューの内容が微妙で、パウエル氏はUA時代のアルバム全般に関しての話としているので、「絶対絶命」そのもののマスターに関しては、いまひとつ明確でないように感じました。
 以前紹介したこともありますが、直接ホークスのマネジメントのスタッフに聞いた話で、「絶対絶命」の版権はバンドにあり、EMIはそのためリリースできないとの話を聞いています。版権がバンドにありながら、マスターがEMIにあるとは考えにくいのですが、はっきりしません。そもそもブロックさんがマスターを保有しているならば、かつて自主リリースした DOJO 盤は、わざわざLP盤起こしせずにマスターを使ったと思いますし。
 ちなみに GRIFFIN 盤は当時USA盤をリリースしたATCOレーベルのマスターを使用していますが、これはオリジナルのマスターから1回コピーされた子マスターです。ボックスにも明記されている上、ファンが GRIFFIN レーベルのマネージャーに確認をとっていますので、間違いありません。GRIFFIN 盤は、(アンオフィシャルの ROCK FEVER 盤は問題外)DOJO 盤よりも音質は良いのですが、やはりUK本国LP盤で聴けるクオリティをCDで実現するには、本マスターテープからのデジタルマスタリングが期待されます。
 本当にマスターテープ、、残っているんでしょうか。ファンの間でも、時々議論されていますが、はっきりした回答は出ておりません。
 また最近 VOICEPRINT から、2枚 TREWORGEY TREE FAYRE 1989 と WINTER SOLSTICE がリリースされておりますが、前者は年代から異なっており、正確には93年ツアーのもの。音質はそこそこ。WINTER のほうは、劣悪ブートです。なお3月1日には、SAN FRANCISCO 1990 -USA TOUR 1989-1990 がリリースされます。
 ATOMHENGE と VOICEPRINT 、双方からのリリースが続く昨今、ちょっと月刊気味ですね。

BBC音源アルバム3月リリース

atbbc72.jpg EMIの発掘音源シリーズの新作が3/15リリースとの告知がありました。GREASY TRUCKERS PARTY 完全版に続いての今回のリリースは72年9月28日ロンドン、パリスシアターのもので当時BBCでオンエアされたもの。タイトルは AT BBC – 1972。
 以前、ブートで出回っていた2枚、SPACE ROCK FROM LONDON、SPACE LONDON 1972 及び公式リリース BBC RADIO ONE LIVE IN CONCERT の元音源になります。BBC は日本盤がMSIからリリースされたこともあります。この2つのブートと BBC の違いは、ブートはステレオ音源、BBCはモノラルでした。

live72old.jpg 今回のEMIリリースは2枚組で、CD1は実際にBBCでオンエアされたモノラル版の完全版。過去のリリースには含まれなかったトラックが1曲(Electronic No.1)含まれ、トラックナンバーの正確化が行われています。またCD1冒頭には、ボーナストラックとして Johnnie Walker Radio 1 session から2曲 Brainstorm、Silver Machine が収録されています。J.W.テイクは72年8/2収録のもので、同年8/14にオンエアされたもので、やはりモノラル。
 CD2はCD1のパリスシアターのステレオ版。過去のブートを聞くとオンエア版とは若干ミックスが異なっており、コーンソール卓からの音声がオンラインだったりしました。
 いずれも、初出テイクが含まれていることや、音質は過去のリリースよりも向上しているとのことで、楽しみなリリースです。以下、収録トラックです。CD2のステレオ版は今までのブートは非公式でしたので、未発表とされています。
TRACK LISTING  (* = PREVIOUSLY UNRELEASED)
CD1: Johnnie Walker Radio 1 session (mono): Brainstorm * / Silver Machine * In Concert at The Paris Theatre, London on September 28th, 1972 (mono): Countdown / Born To Go / The Black Corridor / Seven By Seven / Brainstorm / Electronic No. 1 * / Master Of The Universe / Paranoia / Earth Calling / Silver Machine / Welcome To The Future
CD2: In Concert at The Paris Theatre, London on September 28th, 1972 (Stereo): Countdown * / Born To Go * / The Black Corridor * / Seven By Seven * / Brainstorm * / Electronic No. 1 * / Master Of The Universe * / Paranoia * / Earth Calling * / Silver Machine * / Welcome To The Future *

MOJO 3月号付録CDでシド・バレットのカバー

MOJO Music Magazine.jpg 先日発売された英国の音楽雑誌 MOJO Music Magazine3月号の付録CDは、本誌で特集されたシド・バレット、そのソロアルバム『帽子が笑う…不気味に(原題:THE MADCAP LAUGHS)」のトリビュートアルバム THE MADCUP LAUGHS AGAIN! その中にホークスが1曲参加。 ホークスは参加バンド中筆頭扱い。曲は「過ぎた恋(原題 Long Gone)」 原曲はドラムレスでアコギとオルガン、シドのけだるいボーカル曲ですが、ホークス流に勢いのある曲に仕上がっています。電子音の洪水とおそらくブレイクによるテーマリフのシンセ演奏、エレキ、リズムも加えてサイケロック化しています。ボーカルはディブス。現メンバーでのスタジオレコーディング曲はmyspaceでDeath Trap 09の試聴ができますが、それと合わせて現在のホークスを知る手がかりになります。
madcup.jpg ブロックのコメントが本誌に記載されており、シドを初めて見たのは67年UFOクラブと最後は72年のケンブリッジ。シドはカルバートと近い印象がある、信じがたいほどハイだし、そうでないものはみんなぶっ壊す。フロイド絡みのカバーは3回目ですが、初期フロイドの影響は今も色濃くブロックに残っていると思われます。