HAWKESTREL新作クリスマス・アルバム

HAWKESTREL / SPACE XMAS
HAWKESTREL / SPACEXMAS
HAWKESTREL / SpaceXmas (PURPLE PYRAMID – CLO2127)

アラン・デイヴィの最近のプロジェクトはHAWKESTREL名義で統一していますが、その新作がリリースされました。活動の拠点をUSに移してからの、クレオパトラ傘下パープル・ピラミッドからは枚挙のいとまがないほどのハイペースリリースを続けています。デビュー以前は宅録からスタートしているためか、ベース以外にギター、ドラムやリズムプログラムなどお手の物で、一人で何でもできる利点や様々なアーティストとのコネクションも生かし、縦横無尽な活動になっています。以前はBEDOUINに見られるような、ゴリ押しハードロックが中心でしたが、近年は幅広い音楽性を展開するようになっており、様々なミュージシャンとのコラボでの柔軟性など、表現の幅がとても広がっています。今作では万人に受けいられるポップスに近い作風としつつ、ホークス直系のスペーシーなプログレのエッセンスもブレンドされています。

クリスマスシーズンに合わせた企画アルバム。今年の6−8月、真夏のカリフォルニアで制作されたとのこと。Silent Nightをはじめとしたクリスマス・キャロルとオリジナル曲などで構成。今回もクレオパトラ契約の有名ミュージシャン達とのコラボや旧友達との共演を行っています。

1曲目Oh Holly Nightは元D.パープルのグレン・ヒューズをボーカルに招いています。リズムレスのドリーミーなバラードに仕立てています。また今作では故人であるヒュー・ロイド・ラントンの残したテイクを使ったコラボ曲が3曲も含まれており、ライナーでもデイヴィがヒューイへのリスペクトと再び共演できた喜びを伝えています。ラントンのクラシカルなアコギにデイヴィのベース、キーボード、VCS3(まだ使ってます!)の電子音による曲It’s A Wonderful (Funny Old) Life、ラントン自身のリードボーカル、アコギにリズムをかぶせたSeasons、メローなアコギの演奏によるFür Kirsty。

Little Drummer Boyではロビー・クリーガーがシタールをプレイ。また今作制作中に、クラフトワークのフローリアン・シュナイダー氏の逝去を知ったデイヴィは、シュナイダーに捧げる曲を制作。Ein Weihnachliches Lustobjektと題され、ニック・ターナーのアルバムでも活躍しているディ・クルップスのユルゲン・エングラーと共作、エングラーは母国語でボコーダーを使用しクラフトワーク感たっぷり。デイヴィは自身のシンセワークはクラフトワークから大きな影響を受けたと記してます。

賛美歌O Come All Ye Faithfulはリック・ウエイクマンのリリカルなピアノとシンセが相変わらず美しいです。こういう曲にウエイクマンのプレイはぴったりですね。Twelve Daze Of Drinxmasはデイヴィのペンになるロックンロールですが、PRE-MEDのダニー・フォルクナーのヨレヨレのボーカルが笑えますが、これ飲んでベロベロの状態を表現ですね。タイトルのもじり通りです。

というような感じで、アランのプロデュース・ワークの成長を感じれる楽しいクリスマスプレゼントでした。昨年同レーベルからリリースされたPROG ROCK CHRISTMAS(元YESのビリー・シャーウッドが企画)にターナーとサイモン・ハウスが参加(Silent Night)してましたが、あのアルバムを思い出しました。

A PROG ROCK CHIRISTMAS (PURPLE PYRAMID – CLO1472)
2019年リリース、ビリー・シャーウッドのプロデュースによりYES周辺、アニー・ハズラム、ソーニャ・クリーティーナ、レスリー・ハントらのプログ女性ボーカリスト、D.パープルのスティーヴ・モーズ、フォーカスのタイス・ファン・レア、W.アッシュのマーティン・ターナーらが参加。ターナーとハウスはSilent Nightにユルゲン・エングラーのキーボードにサックスとバイオリンで参加。